2017年2月13日月曜日

財布がなくなった事件、多発-その2

自力で探す事に限界を感じたマウスキーと母マウスキーは、サービスカウンターのお姉さんに、「財布を忘れたんですが、届けられていませんか?」と訊いてみる事にした。

何となく頼りなさそうなサービスカウンターのお姉さんは、「どんな財布ですか?」と尋ねてきた。

「黄色い財布です」と、母マウスキー。
「金色の財布なら届けられていますけれど、黄色の財布はありません」と、サービスカウンタのお姉さんは答えた。

しかし、母マウスキーはどうしても納得がいかないらしく、その「金色の財布」の現物を見なければ納得できない様子だったのである。

つまり、サービスカウンターのお姉さんが、黄色を金色だと言っている可能性を考えたに違いない。

あまりにも母マウスキーが粘るので、やっとの事でサービスカウンターのお姉さんが財布を見せてくれた。

それは、人口レザーっぽい母マウスキーの黄色い長財布とは似ても似つかない、ビニール製のポーチ型の金色財布が出てきたのである。

現物を見た途端、一瞬で諦めた母マウスキー。

もう、財布を届けられる事もなく、誰かに盗られてしまったに違いない・・・。

千数百円といえど、その日の買い物の足しにはなる額である。

どこかの誰かに盗られたか、悪ノリした高校生に盗られたかして、個人情報もハッキングの材料とされるに違いない・・・。

そして、絶望に暮れた母マウスキーは「財布がない」と気づいた数時間後に、警察署へ届け出に行ったのである。


つづく

2017年2月12日日曜日

財布がなくなった事件、多発-その1

それは、いつの頃だったか忘れたが、母マウスキーが真剣な顔で、財布がなくなったと言い出し、大変な事があった。

どうやら、近所のスーパーで買い物をして、その店に置いて来たかもしれないと言うのである。

マウスキーの住んでいる近辺は、お世辞にも治安が良いとは言えないので、もしかすると財布を盗られているか、中身だけ盗られて財布を届けられているかもしれないという事は、易々と想定する事が出来た。

一時期、「落とした財布が必ず落とした本人の手に戻ってくる、ステキな国日本」とかいう特集が、あちらこちらでテレビで特集されていたが、そんなものは完全に夢物語もいいところである。

いや、嘘ではないのかもしれない。

財布は手元に戻ってくる。その中身はなくなっていても。

と、いうわけで、それはもう大騒ぎをしながら、マウスキーと母マウスキーはスーパーへと出かけた。

財布の中身は、そんなに入っていないと言っていたが、個人情報があるので、放置する事は出来ない。

スーパーへ到着すると、早速、財布を探しまわってみたものの、その姿はなかったのである・・・。


つづく。