2013年10月15日火曜日

素敵ブローチの正体

先日、母マウスキーが「こんなところに素敵なブローチが!」と、叫んでいた。

素敵なブローチと聞いては、そんな洒落たアクセサリーを母マウスキーが使用しているという事実だけで、見てみたくなるマウスキーだ。
呼ばれたので、すぐに母マウスキーの元へと馳せ参じた。

母マウスキーは、スーツのジャケットを示して、ブローチがあると主張したのだが、一体どこにブローチが付いているのか、近くに行っても確認する事ができなかった。反応が今一で、ぐずぐすしているマウスキーに、遂に母マウスキーは怒りだし、「素敵なブローチが目に入らんだか!」と、叫びだした。

ブローチを視界に入れないだけで怒られるのは不条理だったが、次の瞬間にその謎が解けた。

素敵なブローチとは、これである。

デデーン!

なんと、小さな、小さなヤモリの赤ちゃんだったのだ!!

あまりの可愛さにマウスキーはしばらく夢中になって観察していた。当然、母マウスキーも喜んで呼んでくれたのであろう、そう思っていた。

しかし、事実は真逆だった。

母マウスキーは、気持ちが悪い生き物がジャケットに付いていて、駆除しようにも、触りたくないので、マウスキーに取って欲しかったのだ。

挙句の果てに、「素敵なブローチ」と、褒め称えていた生き物に対して、「さっさとティッシュでつまんで取って捨てろ」と言うのである。

全く、耳を疑う一言だ。

仕方がなく、マウスキーが素手で捕獲しようとすると、更に母マウスキーはパニックになって、「すっごく跳ぶ! 絶対逃げる!」と叫び続けた。

写真撮影もしたいので、透明な容器に捕獲し、近くにあったマスクで蓋をする事にした。

捕獲大成功。

姉マウスキーに見せに行くと、姉マウスキーもあまりの可愛さに大興奮だった。

そんな、マウスキーズを一瞬で虜にしたヤモちゃんの写真を紹介しよう。

なんて小さくて可愛いんだ!

拡大図

そして、思わず飼えないものかと思い、ヤモリの飼い方をインターネットを駆使して調べた。

結果。

生餌オンリー。

・・・・・小太郎の世話で忙しいので、餌を取る事に奔走はしてあげられない事実。

代用でミルワームも可と書いてはいたが、飼うという事は、やはり命の責任もあるし、ヤモちゃんのヤモ生を充実したものにしてあげられる自信もないので、即断念。

仕方がなく、暖かい倉庫へ逃がしてあげる事にした。

倉庫へ降ろした時、小さなヤモちゃんは、ゆっくりとした足取りで物陰に入っていった。

久しぶりに小さな生き物を見て、その小ささ故の可愛さに浸ることが出来た、貴重な時間だった。