2013年10月15日火曜日

素敵ブローチの正体

先日、母マウスキーが「こんなところに素敵なブローチが!」と、叫んでいた。

素敵なブローチと聞いては、そんな洒落たアクセサリーを母マウスキーが使用しているという事実だけで、見てみたくなるマウスキーだ。
呼ばれたので、すぐに母マウスキーの元へと馳せ参じた。

母マウスキーは、スーツのジャケットを示して、ブローチがあると主張したのだが、一体どこにブローチが付いているのか、近くに行っても確認する事ができなかった。反応が今一で、ぐずぐすしているマウスキーに、遂に母マウスキーは怒りだし、「素敵なブローチが目に入らんだか!」と、叫びだした。

ブローチを視界に入れないだけで怒られるのは不条理だったが、次の瞬間にその謎が解けた。

素敵なブローチとは、これである。

デデーン!

なんと、小さな、小さなヤモリの赤ちゃんだったのだ!!

あまりの可愛さにマウスキーはしばらく夢中になって観察していた。当然、母マウスキーも喜んで呼んでくれたのであろう、そう思っていた。

しかし、事実は真逆だった。

母マウスキーは、気持ちが悪い生き物がジャケットに付いていて、駆除しようにも、触りたくないので、マウスキーに取って欲しかったのだ。

挙句の果てに、「素敵なブローチ」と、褒め称えていた生き物に対して、「さっさとティッシュでつまんで取って捨てろ」と言うのである。

全く、耳を疑う一言だ。

仕方がなく、マウスキーが素手で捕獲しようとすると、更に母マウスキーはパニックになって、「すっごく跳ぶ! 絶対逃げる!」と叫び続けた。

写真撮影もしたいので、透明な容器に捕獲し、近くにあったマスクで蓋をする事にした。

捕獲大成功。

姉マウスキーに見せに行くと、姉マウスキーもあまりの可愛さに大興奮だった。

そんな、マウスキーズを一瞬で虜にしたヤモちゃんの写真を紹介しよう。

なんて小さくて可愛いんだ!

拡大図

そして、思わず飼えないものかと思い、ヤモリの飼い方をインターネットを駆使して調べた。

結果。

生餌オンリー。

・・・・・小太郎の世話で忙しいので、餌を取る事に奔走はしてあげられない事実。

代用でミルワームも可と書いてはいたが、飼うという事は、やはり命の責任もあるし、ヤモちゃんのヤモ生を充実したものにしてあげられる自信もないので、即断念。

仕方がなく、暖かい倉庫へ逃がしてあげる事にした。

倉庫へ降ろした時、小さなヤモちゃんは、ゆっくりとした足取りで物陰に入っていった。

久しぶりに小さな生き物を見て、その小ささ故の可愛さに浸ることが出来た、貴重な時間だった。

2013年9月27日金曜日

不慮の事故

何故・・・どうしてだろう?・・・

こんな疑問が頭にいくらよぎっても、突然の事故というのは起きてしまうものだ。そこには、意志以外の何かの力が働いているようにしか思えない。

マウスキーの身近に起こった事故も、その中の一つである。このような不幸な話ばかりを取り上げていいものか思案したのだが、写真まで撮ったのだから紹介する事にする。

不幸な事故が起こったのは、数日前のマウスキー家の食卓である。

和やかに食事をしていたマウスキー一家の目の前に、突然、1匹の虻が現われたのだ!
パニックになったマウスキーは悲鳴をあげ、我先にその場を逃げ出した。

その、次の瞬間である。

虻は、ちょうど味噌汁の上空を飛行中に、何かに上から弾かれたかのような勢いで、味噌汁の中へ落下してしまったのだ(それは、マウスキーの味噌汁であった)。

そして次の瞬間、虻は、もうこの世の虻ではなくなってしまった。

まだ箸もつけていなかったマウスキーの味噌汁に飛び込んだ虻

何故・・・よりにもよってマウスキーの味噌汁へ飛び込んだのだろう・・・

マウスキーは、そんなに日頃の行いが悪いのであろうか・・・・・

様々思い悩んだが、結果的にこの不幸な虻は、他の生ゴミと一緒に姉マウスキーが捨ててしまった。

マウスキーは、とてもではないが、この味噌汁茶碗に触れる事すら恐ろしくてたまらず、夕食の片付けは何もできなかった。


それにしても、一体何が虻の身に起こり、快調に空中を飛びまわっていたにも関わらず、突如味噌汁の中に落下したのであろう?

味噌汁の上空に漂う熱気が、虻の自由を奪ったのだろうか?・・・真実は未だに明らかにはなっていないが、とても恐ろしい思いをした事故であった。


2013年7月26日金曜日

霊の存在。

ハムレット鑑賞会について語ったついでに、幽霊の思い出話をする事にする。

確かに、ハムレット鑑賞会をした当時、幽霊がいる家にマウスキー一家は暮らしていた。

その家に暮らした年数は、三年間で、真っ黒なマウスキーの中学生時代をまるまるその家で過ごしたわけだ。

何故、そんな家に住む事になったのかというと、マウスキー家はプードル犬を飼っていたので、犬も飼える家でなければ住む事が出来ず、条件に合った家がそこしかなかったという悲運も味方していた。

最初に見た印象は、「古くて暗い」の一言。
ちょうど豪雨の日で、雷も鳴っていたので、薄暗くて、そのせいもあるかもしれない。

さて、引っ越し当日である。

更に驚愕する事態が起こった。

部屋の真ん中には、蛆虫入りの汚く大きいカーペットがデーン! と、丸めて置いてあり、家中には無数の釘が打ち込まれ、畳は血痕で薄汚くなっていた。
倉庫は配線が通してあり、無駄に明かりがつくようになっていた。

隣近所の人によれば、先住者は独り暮らしのおじさんで、夜中になると倉庫で何かの作業をしていたらしい。

その時点で、マウスキー一家の心に灯った怒りの炎。

それは大家に向けられたものだった。こんな汚いものは、引っ越す前に、全部撤去しておけ!と、いうものだ。
早速父マウスキーが大家に抗議。

すぐさま、絶望的に汚かった血痕だらけの畳は、新品の綺麗な畳に交換してもらえた。家中の釘も、父マウスキーが文句を言いながら全て撤去。

蛆虫入りのカーペットは、大騒ぎをしながら、何とかかんとか父マウスキーが焼却処分した。

どうしようもなく汚い挙句に狭い平屋だったが、どうせまた引っ越すし、何とか暮らせるだろう、そんなムードになり、ひとまずマウスキー一家は満足した。


そんなある夜の事である。

マウスキーの部屋は、布団を敷くと身動きが取れなくなるという、可哀想なぐらい狭い部屋であった。

そんな狭い部屋の中、不穏な気配でハッと目が覚めた。

なんと、頭上にいたのは、月明かりに照らされた(本当に月が眩しいぐらい照っていた)、ナメクジの御姿だったのだ!!

真夜中なので悲鳴をあげる事も出来ず、布団の中にナメクジが入ってきたら・・・とか、顔の上をナメクジが横断したら・・・等々の心配事をしながら眠りについた。

翌日も、またその翌日も、ナメクジは現われ続け、さすがのマウスキーも睡眠不足に陥ってしまった。

結局、姉マウスキーの部屋には、一度もナメクジは出ないという証言を聞き、姉マウスキーの部屋へ引っ越しをする事に決め、それからは安眠の日々となった。

・・・・今から思うと、このナメクジですら、幽霊の化身だったのではないだろうか? そう思いたくはないのだが、そんな風に思ってしまう。

他にも怪奇現象は続いた。電気製品がやったら壊れた。物がやったらなくなった。何度消しゴムを買ったか分からないほどだ。

それだけではない。電子機器を繋ぐ接続コードも壊れたのだ。

マウスキー家の管理が悪いようにしか聞こえないが、幽霊のいる家は、物が壊れたり、物がなくなったりするらしい、という話を小耳に挟んだことがある。

他に言うなれば、父マウスキーが事故に合ったのも、この家での出来事だ。

更に、霊感の強い伯母が家に訪れた時、トイレを使用し、「寂しい感じがする」とこぼしていた事があった。

他にも、マウスキー一家が住む家を見たお茶の先生は、供養が必要だと言ったそうな。

そんな、様々な事がありながら、霊感のないマウスキー一家は、何不自由もなく、朝方まで起きていても何を見るわけでもなく、山あり谷ありの家族劇場を繰り広げながら、それなりに住めば都という感じで不自由もなく暮らしていた。

それから三年後、父マウスキーは仕事でとりとり市に戻る事が決定。

霊感の強い伯母もやって来て、手伝ってくれた。忍者の盛んな県から、わざわざ来てくれたのである。

そして、ついに荷造りも終わり、明日には出て行こうという、その日の夜、伯母は見たらしい。

それは、7人の幽霊で、トイレやマウスキーの部屋ではなく、仏間にいたそうだ。寝ていると、上の方をすーっと通っていったとか。少し前の時代の人な感じで、その7人は家族のようだったとコメント。

この狭い家に、7人? マウスキー達は耳を疑った。4人暮らしでも精一杯という狭さなのに、更に3人も追加で暮らしていたとは・・・・

どうやって7人もこの家に暮らせたのか、一体、7人はどのように布団を敷いて寝ることが出来ていたのか・・・・最早雑魚寝か?! 等々と、マウスキー姉妹は要らない心配が色々よぎった。

だが、母マウスキーは、昔の人は、そんなものだと断言。家族も多いし、広くて大きい家に暮らしていたわけではないのだ、と、マウスキー姉妹を説得。

「幽霊などいない」、そんな風に言う人はいるが、この家に3年暮らせば分かる。
幽霊がいたと聞いても、不自然には感じない、寧ろ、「やっぱり、そうか」と、納得してしまうような薄汚い家だった。

それから、言うまでもないが、何から何まで、自分の身に起こった悲運は、全てが幽霊のせいになった。
マウスキーが失敗した卵スクランブルで腹を壊したのも、幽霊のせいだ、とか、シャープペンが壊れたのも幽霊のせいだ、とか、全部そんな感じで納得していた。当然、今は違うと分かっている。


さて、幽霊というのは、やはり問題ではない。

人間が問題なのだ。この家では、特に大家への怒りは、言っても、言い尽くせない。

マウスキー達が大家に良くしてもらえなかった理由は、「家を壊して駐車場にしたい」という大家の主張がある中、仕方なく住まわせてもらっている、そんな状況だったからだ。

だから、大家的には家を綺麗にしたくないし、畳も変えなかった(父マウスキーが変えさせた)。そんな感じだったわけだ。

しかし、数年後のことだ。

久しぶりにその街へ用事があり、街を訪れたマウスキー一家。
あの幽霊屋敷はどんな駐車場になったのかと、高見の見物に行った。

すると、ピカピカになった、あの家が鎮座ましましていたのである。

そして、再びマウスキー一家は大家への怒りを爆発させ、虚しく車の中で騒ぎ続けたのだった。

ちょっぴり切ない思い出である。

2013年7月15日月曜日

壮絶な死

昨日、母マウスキーがパンを焼いてくれた。

マウスキー家の愛犬である小太郎と共に食しても良いように、卵抜きで焼けるパンである。

手作りパンは実に美味で、マウスキーと小太郎は共に機嫌よく食べていた。

そんな幸せな時間をぶち壊すかのように、直視する事を一瞬戸惑うほど恐ろしい物が現われたのだ。

その恐ろしいものとは、これである!


最早この世の蚊ではなかった。

既に息絶えている様子である。

つまり、何らかの拍子で、母マウスキーがパン生地の材料を入れている最中に巻き込まれ、そのままパン焼き機によって練りこまれ、そのまま息を引き取ったのであろう。

何故こんな事故にこの蚊が巻き込まれてしまったのか分からないが、パン生地で練りこまれる苦しみは相当であったと予測する。

しかし、潰れた形跡はまるでなく、生きていた時そのままの姿形で柔らかなパン生地に包まれて死んでいたのだ。

ここに仕上がるまでは壮絶なのだが、出来上がってしまえば、香りの良いパンに柔らかに包まれ、キンチョールとか、叩き潰されるとかいう蚊よりも、ずっと良い死に方なのだろうと思いを馳せた本日であった。

2013年7月9日火曜日

思い出の「ハムレット」鑑賞会

最近、マウスキーは新ブログを始めた。

そのブログのタイトルも、そのまま「マウスキーの映画鑑賞日記」という。(面倒くさくなって、もうやめました)。

何故そんなブログをわざわざ始めたかと言うと、今まで沢山の映画を観たし、勿体ないから何かの形で私的な記録を残したいという、ある種のコレクター精神からである。

そこで、本日は「ハムレット」を扱った感想文を書いていた。

それが悪夢の夜を思い出す引き金となったわけである。


あれは、マウスキーがまだ中学生の頃だった。
マウスキーは当時流行し始めていた不登校生という奴で、毎日毎日ゴロゴロと映画を観たら、本を読み、パソコンをする、そんなレベルの低い生活を過ごしていた。

そんなある日、父マウスキーが出張、母マウスキーはとりとり市に用事で一泊する事になった(この頃、マウスキー達は他県に住んでいたのだ)。
一晩はマウスキーと姉マウスキーの天下となった。

そこで2人で密かに開催したビッグ・イベント、それが「ハムレット鑑賞会」である。

当時住んでいたマウスキー家の家は、血の痕跡があったり、無数の釘、大量の蛆虫の塊が発見された気味の悪い家であった。
そんな如何にも出そうな家(本当に幽霊が居たらしい)で、「ハムレット」を観るなんて、実に素晴らしいイベントだと考えたのである。

しかも、ローレンス・オリヴィエの「ハムレット」と、メル・ギブソンの「ハムレット」の2作しか当時はなかったので、ちょうど新旧「ハムレット」映画を鑑賞することが出来る、という計画だった。

この素晴らしいイベントの為に、マウスキー達は上等な紅茶を用意し、お菓子も用意した。

そして、夜になるのを心待ちにして待ち、家中を真っ暗にして、雰囲気のある「ハムレット」を二作品楽しもうとしたのであった。

最初にローレンス・オリヴィエの「ハムレット」を暗闇で観ていたのだが、今回の企画は大成功だと当時のマウスキーズは思った。

観終わった後、次はメル・ギブソンの「ハムレット」を観始め、解釈の違いなんかも楽しんで観ていたりしたのだが、しばらくたって、マウスキー達は恐ろしい音を耳にしてしまった。
どこからともなく、「リーンリーン」という音が聞こえたのである。

時期としては真冬だったし、秋の虫が鳴いているとは到底考えられない。

最初は気にしないようにしていたのだが、夜中になれば、なるほど、虫の声は増えてきたのである。
恐怖は段々大きくなり、マウスキー達はハッとその声の主に気がついた。

声の主は、ゴキブリだ!

その事実に気付いた途端、マウスキー達は殆んどパニックになった。
家族が留守中だという事に気付いたゴキブリ達が、マウスキー達2人など敵ではないと大群を率いて家を占拠しようとしているに違いない!

そんな恐怖でいっぱいになり、もうハムレット鑑賞をするどころではなくなったマウスキー達は、急いでビデオテープを片付け、部屋を片付け、自室に退散していった。

結局、恐怖のあまり夜も殆んど眠れなかった。
寝ている間に、どれだけのゴキブリが仲間を呼んで集まり、居間を占拠しているのだろう・・・部屋中がゴキブリだらけになる事だって考えられる事だ。


そして、恐怖の一夜を越してからの翌朝。

特に何事もなく、ゴキブリが大量に現われた形跡もなかった。

マウスキー達も少し正気に戻っており、やはり、あのパニックはハムレット効果だったに違いないと悟ったのである。
真っ暗闇が変な想像力を掻き立てる原因にもなったし、ハムレットを観る時の集中力が心のゆとりをなくしたのだろう。

大体、ゴキブリが鳴いたりするものか。

そう思い、この一件はマウスキー達の中では解決していた。


最近の話だが、マウスキーの知人により、ゴキブリも鳴く種類がいるという話を聞いた。
忘れかけていた恐怖を一瞬思い出したような体験をさせてもらった。


そして、今日において「ハムレット」の映画についての事を思い出すと、自然とゴキブリと結びついてしまう、残念な結果まで招いてしまったのである。
こんなに好きな「ハムレット」が、おぞましいものと密接な関係になるとは・・・・

そもそも、両親が留守の時をいい事に、朝方まで映画を観て、好きなだけ飲み食いしようなどという不良の考えを起こしたのが間違いだったのだ。

そんな教訓にもなる思い出である。

2013年7月1日月曜日

羨ましすぎる物との出会い

今日の午前中は笛の練習だった。
驚くほど真面目に練習していた。
笛がバテるか、人がバテるか、それぐらいの猛練習だった。

そんな練習の最中、突然メンバーの1人が鞄から思いもよらない物を出した。
──途端に、練習は中断となった。

練習を中断させるほどの驚くべき物とは、これである!

ジャジャジャジャーン!!!!
なんと、これはペンケースなのだが、自分で立つことも出来るのだ!(これでもかと鉛筆やペンを詰め込んだ結果)
 
しかも、斜めにぶら下げている鞄には、消しゴムが入っているではないか! 

一体何事なんだ!! これは羨ましすぎる! そんな世界だ!

思わず笛の事を忘れ、こんな風にメンバーは大騒ぎに大騒ぎをして大変な騒ぎとなった。

一躍時の人となったペンケース。その名も「カバさん」という。本当だ。名札があった。

ででーん!

こんなペンケースをもしもマウスキーが手に入れたら、無意味に出会う人、出会う人に自慢してまわるのに大忙しとなる事だろう・・・・

そんなアイドルペンケースであった。

2013年6月25日火曜日

驚愕のテロ事件

これは、随分昔の事である。

最近それを思い出したのだ。

ある日、謎の蚕の繭のような物体が、マウスキー家の正面玄関の隣にある生垣から大量に発見された事が、この事件の始まりだった。

父マウスキーが、生垣の葉っぱを切って整えている時に、発見したらしい。

少なくとも、両手にいっぱい乗るほどの量が散乱していたので、軽いパニックにマウスキー家は見舞われた。

一体、その物体は何なのかと、まずは謎の物体の検証から始まった。

そして、父マウスキーにより判明された驚くべき事実とは、その謎の繭のような物体は、ヘビの卵ではないか・・・・という事だった。

ヘビの卵が何故、マウスキー家の生垣から大量に見つかったのかと、益々謎に包まれてしまった。

当時、マウスキー家ではモルモットを飼っていたので、可愛いモルちゃんを狙いにやって来たヘビが、ついでに卵でも産み捨てていったのではないか、とか、途方もない推理までが挙がった。

マウスキー家の生垣は、フェンスと一体型になっており、その下はコンクリートで固められている。

つまり、普通に考えても、ヘビが卵を産みたくなるような場所ではないし、とても有り得ないのだ。
だから、ヘビ自身によって産み捨てられたという推理は、当てはまらなかった。

次に考えられることは、鳥とか、そういった生き物がヘビの卵を抱えており、思いがけない何かがあった為、思わず落としてしまったのか何かしたのではないか、という事だった。

だが、これも有り得ない。人間の両手いっぱいに乗るほどの数ある卵を、どうやって鳥やイタチが抱えられるのであろうか。

と、いう事は、この推理もボツである。

事件は迷宮入りするのではないかと、絶望に暮れていたその時だった。

父マウスキーがインスピレーションを受けたように、この事件を解決したのだ。

父マウスキー曰く、この大量のヘビの卵は、人為的に投げ込まれたものだ、という事だった。

マウスキー家に日頃から恨みのある人間か何かが、ヘビの卵をこれでもかと何個も、何個も、恨みの数だけ沢山投げ込んだのであろう。
これは、ヘビの卵を使ったテロに違いない。

この発言により、マウスキー家は恐ろしいほど震え上がった。

一体、誰がそのような恐ろしい事をしたのか、何の得があって、マウスキー家にこれほど卑劣な攻撃をしたのか・・・・

考えれば、考えるほど、人智を超えた恐ろしい人物像が浮かび上がり、マウスキーは激昂した。
怒りは上昇し、仮にヘビ本体が投げ込まれても、そんなヘビは煮え湯をかけて退散させてやる!

こんな風に、テロへの反屈精神は強くなり、卵は全てゴミ箱に捨ててしまい、しばらくの日数は、本当にヘビが投げ込まれるのではないかと、戦々恐々しながら過ごしたものである。


そして、いつしか忘れてしまった。

何故こんな忘れきっていた事件を思い出したかと思えば、先日紹介した庭に排便事件により、記憶回路が完全に開通したに違いない。


ヘビの卵を投げ込まれたり、排便をされたり、何故マウスキーの家は不運続きなのだろう・・・風水学的に、何か卵を投げ込みたくなるとか、排便をしたくなる気が充満しているのであろうか・・・

今後、これからも、このような恐ろしい事件が続くようであれば、何らかの対処をやむを得なくしなければならなくなるであろう・・・・

2013年6月15日土曜日

信号待ちの恐怖

とりとり市には恐怖と呼ばれる名所がある。

その一つが、マウスキーがいつも合唱の会の練習で通っている、とりとり市の文化センター前にある押しボタン式信号だ。

この信号を待っている時、不思議と視線を感じるのだ。

マウスキーだけではない。

この視線に気付いた者は、忌まわしい恐怖を祓う事が出来ず、信号が青になるのをひたすら待たなければならないのである。

少し視線を横に流してみると、必ず恐怖の主と目が合う事だろう。

その主とは、これだ!


思わずゾッとし、信号無視をしてでもいいから、その場から逃げ出したくなる、この恐怖!

驚くべき正体を明かすため、その全体像をご紹介しよう。


ババーン!!
一体これが何なのか、いつからそこにあるのかは分からないが、随分と昔からここに立って、信号待ちの人々を長年見守ってきた模様である。

拡大して見ると、看板の下の方に「とりとりギフトセン・・・」と書かれている。予測するに「とりとりギフトセンター」だと思う。
そのギフトセンターから派遣されて何十年も彼はそこに静かに立ち続けているのか、どうなのかは定かではなく、マウスキーもそこまで興味があるわけではないので、彼の正体を完全に明かすことは出来ない。

ただ、彼は人々の心に恐怖を与えているとも知らず、これからも撤去されるまでは、そこに立ち続け、信号待ちの人を見守り続けるのであろう。

夜に彼に出くわすと、信じられない恐怖なのだが・・・

これが、とりとり市の恐怖スポットの一つだ。

とりとり市に立ち寄られる方がおられたら、是非とも彼に挨拶をしてから帰ってもらいたい。


2013年6月2日日曜日

うんち したのは だれよ!

と、いうタイトルの絵本は、マウスキーのお気に入りの絵本である。

この絵本は、チェコだったかの絵本で、ある日、もぐら君が何者かによって頭の上にうんちをされ、犯人を突き止めていくという内容のものだ。

マウスキーはこの絵本が大好きで大好きで、先日本屋で飛び出す絵本としてリニューアルされているのを見つけると、思わず欲しくなったほどである。

だが、こんな事を叫びたくなるような事件が現実に起こったら、どうだろうか? 果たして?

とてもじゃないが、笑ってなどいられないだろう。

実は、正しくそんな事を思わず叫び、犯人は何者なのかをマウスキー家で推測するような事態が起こったのである。

謎のうんちが、マウスキー家の庭に置き去りにされていた事から、この事件は始まった。

犬のうんち、猫のうんち、様々な疑惑が上がったが、嗅覚に敏感な父は、これは人間のものだと断定した。
とある人間が、トイレに行きたいが、国道沿いにあるマウスキー家の周辺には公衆トイレもなく、いたし方なく庭に侵入、そして排泄したに違いないというのである。

マウスキー家の人間は激昂した。

しかも、半分呆けた老婆か老爺に違いないと言うのである。つまり、犬のうんちや、猫のうんちとは思いがたい、決定的な悪臭と大きさをしていたという事だ。

そんな人間は、どう裁けばいいのかを話し合い、どんどん過激化していった。

マウスキーなら、排便をもよおし、前に足を一歩出すのも苦しい、我慢が出来ないとなった時、人の庭に入り込んで、体よく排泄して逃げようなどとは思わない。どんな死ぬほど恥ずかしい結果を招く事になろうとも、我慢の限界の限界まで耐え抜く所存だ。

だが、そんな人間の倫理観を無視し、マウスキー家の庭に排便を気軽にして立ち去った何者かが、確実に存在したのだ。犯罪ではないのか!?
警察に通報し、犯人を探して欲しい限りだ。
無期懲役として、どこか死ぬほど汚いトイレ掃除をさせるとか、何かそんな刑罰がそんな人間には相応しいに違いない。トイレに行きたくなると、必ず妨害に合う運命を背負い、更には下痢が止まらなくなる病にでもかかればいい。
そして、日々、毎日毎日排便の事だけを考え、一生の幕を閉じればいい。

この事件で、その日の半日間というもの、マウスキー家の人間は心が真っ黒に荒みきったものだ。

だが、人間に生まれてきた以上、最低限の倫理観は守って欲しい。
ちなみに、人間ではないにしろ、縄張りを侵害するのは戦争を仕掛けているも同然だ。


この事件、結局犯人も見つからず、真相も謎のままとなった。
ただ、マウスキー家には「うんち事件」として呼称されるようになり、今でも思い出すたびに不思議と心が真っ黒になってくるのである。

2013年4月8日月曜日

鹿の町に行きました

昨日は、鹿の町で開催された「お堀端コンサート」で、マウスキーが所属する笛の会も演奏させていただいた。

鹿の町の方々は、マウスキーの目にはみんな良い人に見えた。

リハーサル後、お弁当も出してもらえた。
残念な事と言えば、飢えていたあまり、そのお弁当が如何様なものか記録しておく事も忘れて食べてしまった事だ。
そのお弁当は、とてもうまいお弁当だった。
おにぎりに塩がきいていたのは、実に感動的である。

食事後は、コンサート会場の隣のカフェでコーヒーも飲む事になった。

マウスキー達が座った席には、双眼鏡が置いてあった。どうやら、窓から見える鳥なんかを、双眼鏡で見てくださいという、店の人の心配りに違いない。


時代を感じる双眼鏡で、いい物だった

早速マウスキー達は双眼鏡を手に取って鳥の姿を探したが、昨日は嵐のために警報が出ていて、鳥はあまりいなかった。
いるとすれば、お堀の近くにいる白鳥二羽だけだった。
しかし、この年季の入った双眼鏡で白鳥二羽を拡大してみると、それはそれで幸福感を感じる事が出来た。

コーヒーを飲み終わった後は、店頭に置いてある雑貨売り場で、ブリキ製のラッパまで発見。即購入。万歳。

そして、全てのコンサート終了後、マウスキー達はやむを得ない事情があり、すぐに家に帰らなければならなかった。
すると、「サンドウィッチを食べていったらいいのに」と残念がられてしまい、そんな食べ物があるとは・・・と、マウスキーと姉マウスキーは実に残念な思いをした。

あと、コンサートの途中でPRされていた、地元の新製品「味噌餅をよろしく」という宣伝も、どうも心残りだった。

サンドウィッチや味噌餅という心残りはあったものの、コンサートの参加は実に楽しく、今年のBESTに入れたいほど実りある時間を過ごさせていただいた。

2013年4月7日日曜日

人の価値観

「あなた達は何も特別ではないんですよ」

こんな驚きの言葉をこの身に直に受けたのは、合唱の会の例会が終わった直後であった。

この言葉だけでは、まるでマウスキーが「すみません、マウスキー達の喉はデリケートなので、加湿器を今度から導入してください」とか、「ソロはマウスキー達ですよネ」とか、「この歌、ダッサ。他の曲にしてください。マウスキー達に歌って欲しかったら」とか、「発声練習は勘弁してください。個人でしたいので、マウスキー達の発声練習専用の個室を、団費で払っておいて下さい」と、ぬけぬけと言い放ったかのようだ。

まぁ、それなら分かる。
「貴方達は何も特別ではないんですよ!?」と言われても納得する。多分、マウスキーもそんな奴がいたら、そう叫ばずにはおれないだろう。

だが、事実は全く違う。

そもそも、こんな台詞を真っ向ぶつけ、マウスキーと、姉マウスキーと、友人Tomokoさんを可哀想なほどおったまげさせた人物は、あろうことにも合唱の会の団長だったのだ。
「おったまげる」を漢字で書くと、「魂が消える」となる。正に、団長に召集され、そんな台詞を受け、我等の魂は驚きのあまり、どこかに飛んで消え、再び肉体に戻ってきた、そんな衝撃を受けた。

結局、団長には15分間もその場に引き止められる悲惨な結果となったが、未だにマウスキー達の何が特別であったのかが分からないままである。

話し合いをしても分かり合えない、価値観の接点が一つもない人種というのは世の中に五万といるものだ。
何を一番に大事にするかにより、個人の価値観は定められている。人を大事にするか、規則を大事にするかにより、組織の雰囲気も変わる。

そう考察した時、マウスキー達が魂消たのは、この価値観の違いなのだと悟った。
団長は合唱の会に必要なのは、「コンプライアンスの確立」だとして、それを実行し、従わない者を罰していかなければならないと信じている人物なのだ。
現に、9時30分から始まる合唱の会に、如何なる用事があろうとも、それを遵守出来ないならば、役員会の会議で「マウスキー達を懲戒処分にするか、否か」を審査すると言われたほどだ。

そして、例の「いいですか、あなた達は特別ではないんですよ」という言葉だ。

だが、コンプライアンスを無視できるほど特別なものは、国単位に違いない。

そこで、マウスキー達に向かい、「いいですか、あなた達は特別ではないんですよ」という言葉が出たに違いない。
団長にとっての侵される事を決して許さない唯一無二の領域、それが合唱の会だったのだ。

うーん・・・マウスキー達が魂消たのも納得する。

国が、とりとり市にある数ある合唱団の中のひとつ、合唱の会なのだとすれば・・・そして、その合唱の会のコンプライアンスを侵した者としてマウスキー達を見ている事となり、寧ろ犯罪者扱いだ。
合唱の会が国なら、とりとり市が世界だ。日本が地球だ。世界は宇宙だ。

何ということだ・・・世界規模の合唱の会にいては、マウスキーが愛犬の看護で15分遅れても犯罪者となってしまう。仕事で手間取って1時間遅刻しても犯罪者だ。時間通りに行っても、犯罪者のノルマは消えない。最後には懲戒免職となる。

あの言葉に、これほどまで恐ろしい世界観が込められていたとは!!

マウスキーは、残念で涙を呑みながら、合唱の会に参加する事を辞退した。

しかし、いい経験をさせてもらった。地球上に生息している人間の数を考えれば、人間の価値観も沢山ある。
今度、再び「あなた達は特別ではないんですよ」と言われる事があったとしよう。
きっとマウスキーの魂は動揺する事もなく、「貴方にとっては、それが特別なんですね」と、一つ大きな世界観を抱いて見守る事が出来るであろうから(えっへん)。

2013年1月20日日曜日

今年の冬はこれだ

最近、お気に入りのドリンクが出来た。

ラム酒とレモンジュースと生姜と砂糖を入れたホットドリンクだ。

この調合があまりにも美味いので、「マウスキーの主食」という名前を、このドリンクに名付けようと思った程である。

おまけに、色がいい。

レモンジュースの中に生姜を投入すると、うっすらピンク色になるのだ。

こんな化学変化を楽しむ事も出来る、この一品。

今年の冬は、これを飲みながら、夜の時間をゆっくり過ごそうと思う。


マウスキーの素敵な時間

2013年1月19日土曜日

お誕生会

昨日は、とりとり市内の幼稚園のお誕生会に、クリスマス・ミニ・コンサートをしたメンバーで出し物をさせていただいた。

窓の外から見る園庭は寒そうだ・・・・
ホールも大変寒かったが・・・・・


終了後は、ケーキまでご馳走していただいた。

それは美味しいケーキで、テンションは最高潮に上がった。

実に美味かった

マウスキー、至福の時であった。

2013年1月17日木曜日

意味不明の映画

随分昔に観た映画を思い出した。

タイトルは「アレキサンダー」か、「アレキサンダー大王」だった。とにかく、アレキサンダーの映画である。

豪華な三国合作みたいな映画だが、その三つの国々で合作してみたと言われても、何となくパッとしない感じであった。

この映画は、残念ながら悲惨な思い出でしかない。
何が悲惨かと言えば、映画の始まりの事すら覚えていないからだ。

確か、荒野的なところで、アレキサンダー(?)らしき中年男性が、何かの啓示を受ける感じで始まっていたと思う。

そして、突然場面展開で、「新年おめでとう!」とロシアの劇場で祝いをしているシーンに展開。
「私は女優」と突然スポットライトを浴びる女性が登場し、女優魂について自己陶酔をしながら語る。

ここで既に謎だが、更にどこかの刑務所に場面展開。

そこには、何かの啓示を受けていた、アレキサンダーらしき中年男性が受刑者として牢屋の中(?)に入っている。

そして、仲間を引き連れて脱獄。

遠征を開始。

衣装は、変な宗教団体のように、真っ黒なフード付きのローブで、仲間はみんなその衣装だった。

辺鄙な村を、そんな黒ローブ集団がのこのこ歩いてやって来る。

そして、ある民家を占拠……


もう、無理だ。

そう感じたマウスキーと、一緒に観ていた父マウスキー。

ここまで観たのでも、既にそのショックのあまり意識が吹き飛んでいたと思われる。

今まで、どんなクソだろと思うものですら、最後まで観てきた威信にかけても、マウスキーだけはこの映画も最後まで観ようと思い、早送りをしながら見ようとした。

だが、それでも無理だった。

精神的な限界を感じ、この映画を最後まで観ることは出来なかった。

だから、謎のままである。

何だったのであろう・・・・

解釈しようとしても、解釈のしようがないほど謎の映画。

しかも、三つの国が合作した、2巻セットの大作映画だったのだ!

何故こんなものをビデオ屋で借りてしまったのか・・・史劇好きがここまで仇になるとは思ってもいなかった。

その後、入念な下調べをしてから、ビデオを借りるべきだと学んだ、記念すべき映画ではある。

お金は無駄にしてはならない、そう教えてくれる映画だった。

個人的なお勧め度は★☆☆☆☆☆☆☆☆☆くらいだ。

しかし、だからこそ観てみたいのだと言う人には、★★★★★★★★★☆をつけてもいい。

2013年1月16日水曜日

謎の貼り紙

マウスキー家の冷蔵庫に突如現われた、謎の「捨」一字の貼り紙。




貼り紙を貼り出した犯人は母マウスキーらしい。

姉マウスキーは、この貼り紙は一体何なのか母マウスキーに問いかけたが、その真意を教えてはもらえなかった。

そこで、推測。


  • 冷蔵庫の捨てるものを処分する事を忘れないようにモチベーションをあげる為の「捨」の字。



  • 捨てる事も大事であるという信念の「捨」の字。



  • 母マウスキーにだけ思い当たる物を捨てなければならないのを、忘れないようにする為の「捨」の字。



いまだ、この貼り紙は冷蔵庫に張り出されている。

そして、これといった変化は何もない。

謎のままである。

2013年1月7日月曜日

クソゲーと思わしきソフトについて

マウスキーは、それほどTVゲームをする方ではない。

夢中になってプレイしたとすれば、知り合いから薦めてもらった、「キングダムハーツ」や、「ファイナルファンタジー」や、「ドラゴンクエスト」といった、有名な大作である。

ハズレくじを引くほど、ゲームを意欲的に探究していこうという気もなかった。

その為、世の中に「クソゲー」なるものが存在するという事に懐疑的であった。

どうやったら、そんな「糞」と称されるほど情けないゲームを購入し、プレイしてしまうまでに至るのか。

それほど、「クソゲー」とは巧妙にヒット作品のように偽装されたものなのか?

もしかすると、単にプレイヤーの趣味に合わないだけのゲームなのではないのか?

そんな疑問すら感じられたが、マウスキーが好きなゲームの三作品以外は、100円でも出して購入したくないという気持ちがあったので、わざわざ購入して確かめるほどでもなかった。

その為、なかなか「クソゲー」というものは、噂では聞くものの、目にした事のない、幻のようなものにしか感じられなかった。


しかし、確かに、「クソゲー」は存在した! 

偶然、電気屋のゲームコーナーで陳列してあったゲームソフトの中で、それを見つけたのだ。

これは、購入せずとも、そのソフトのストーリーの説明書を見ただけで「これはクソゲー」だと判断出来るという、それほど驚異的なゲームだった。

そのゲームのタイトルは忘れたが、「蚊」を題材にしたゲームである。

蚊を可能な限り退治していくような内容なら、まだ分かる。

だが、違う。

そのゲームは、どうやらプレイヤー自身が「蚊」になるゲームだ。

ゲームソフトの説明書きには、かなりハラハラドキドキのゲームのように説明してあった。

蚊取り線香、殺虫剤、粘着テープなど、数々しかけられた罠をを避けながら、人間に気付かれないように血を吸え! もし気付かれて叩き潰されたら、ゲームオーバー・・・と、いうような感じの内容だ。

しかも、ゲームソフトのお値段も、「あ、さすがPS2のゲームソフトですよね・・・」と思う感じの、結構いいお値段だった。

この金額を出して、果たして誰がわざわざ「蚊」になり、蚊取り線香や殺虫剤の脅威を避けながら、人間の血を吸いたいであろうか・・・・
このゲームを考えた人間は、それほどまでも蚊が憎く、いっそ自分が蚊になって、蚊への怒りや憎しみ、恐怖などを克服してやろうと考えたのか・・・考えれば、考えるほど混迷状態だ。

そして、次の瞬間に閃いた。

そうか、これが世の中に氾濫している「クソゲー」というものなのか!!・・・と。

プレイをしたわけではないけれど、内容と金額を照り合わせて、これは確信と断言をしても良かったと思う。

だが、もしも世の中で、「蚊になりたい! これは、逆に蚊を避けるためにどうすればいいのかという、シミュレーションにもなって素晴らしい!」と賛美する人間が、日本国民の80パーセントを上回った時、「クソゲー」と判断した考えを撤回してもいい。

まぁ、そんな事態にはならないだろう。
十年近く経ったが、最早店頭でそのソフトを見かけることはない。

どこかで「クソゲー」らしくリサイクルで肥やしになり、姿を消していったのであろう。