昔から気になっていた「アサシン・クリード」を、とうとうプレイしてみようと決心したのは、今年の年始の事であった。
ダークソウルでも、スニーク・キルは得意だし、アサシン・クリードのプレイにおいても、自らが持つ技量を発揮出来るに違いないと確信したのが大きな理由だ。
アサシン・クリードのシリーズはとてもたくさんあり、どれから手をつけてよいのか分からなかったのだが、とりあえず、19世紀のイギリスが舞台の話が一番とっつきやすい気がしたので、前作の話から始める事にした。
実際にプレイしてみると、それはもう楽しかった。
最初の街は、イギリスのホワイトチャペルから始まるので、「切り裂きジャックじゃないか!」と叫びながら、楽しく姉マウスキーと二人でプレイしていた。
ゲーム中には、実在の人物も登場してくる。
アバーライン警部・・・切り裂きジャックを捜索してた人
ダーウィン・・・「人間の先祖は猿」発言の人
ベル・・・電話を発明した人
マルクス・・・働きに見合った生活が必要だと言い、共産主義を提唱した人
他にも登場してきたと思うが、世界史好きにはたまらない事だろう。
マウスキーと姉マウスキーも、ずいぶんと喜んでゲームをしたものだ。
それにしても、一体何故これほどのモチベーションを崩壊させてしまったのだろう?
そう、それは、グリーン氏というキャラクターから始まった。
このキャラクターは、アサシン教団の一員で、主人公に色々とミッションを依頼してくるのである。
やる事自体は簡単なのだが、左上に出てくるグリーン氏がつけているサブ条件というのが問題だった。
「生け捕りにする」
「誰にも見つからずに、○○をする」
「〇〇の技で敵に止めを刺す」
まぁ、こんな感じで出て来るのだ。それを完遂する事で、追加ポイントというやつをくれるらしいのだが・・・これが、いちいちと難しい条件ばかり。
出来ないというのが悔しいマウスキーと姉マウスキーは、初見プレーにも拘わらず、必死になってその条件をこなそうと頑張り続けた。
だが、いつも失敗ばかり・・・ああ、駄目だ・・・アサシンの才能なんかないんだ・・・
そんな風に心が挫けそうになっていた時、更に大事件が起こった。
殆ど冒頭から登場していた、敵のテンプル騎士団の大物と、いよいよ対峙する事になった時だ。
何かの建物に侵入し、玄関先で見つからないように敵を探そうとした、その時である。
普通に見つかってしまった・・・
見つかった途端、同じ顔をした敵が四方八方から、わんさかと湧いてきて、一体何が何だか分からないぐらいの戦闘に入ってしまった。
湧いてくる敵を、バッタバッタとやっつけていたその時、当初の目的である、テンプル騎士団の大物を殺したらしいのが判明。
「えっ!? 嘘だろ? バグか?」そう言った瞬間、足元に転がっているテンプル騎士団の大物である敵の姿に気が付いた。
どうやら、わんさか敵が湧いてきた時に、紛れて玄関先まで出てきて、ついでな感じで殺されてしまったらしい。
しかし、何度も言うが、その敵は冒頭から出てきて、結構重要そうなキャラクターだったのである。
玄関先に飛び出してくるなんて、あり得ないんじゃないか!?
しばらく、怒りでマウスキーと姉マウスキーは、放心してゲームを継続する事が出来なくなってしまった。
だが、何とか気を取り直し、起こってしまった事は、起こってしまった事として、話を続ける事にしたのである。
そして、メインストーリーを進めていく内に、ある敵をやっつけなければならなくなった。
「スニーク・キルだろ、こんな奴は。頭にナイフを刺せば終わりだ。簡単で楽勝」と、思っていたその時だ。
再び、グリーン氏からのサブ条件が、画面の左上に映し出された。
そこには、「ターゲットを生け捕りにする」と、書いてあった。
面倒だと思ったが、姉マウスキーとマウスキーは、生け捕りにする事に決めた。
気付かれないように、そっと近づき、周囲の人間から殺していく事にしたのだが、運悪く気づかれてしまった。
その一瞬後である。
人間技と思えない速度、足にはヘルメスの羽根がついているのかと見紛う速さで、ターゲットの敵は逃げていったのだ。
呆然としていると、左上に「ターゲットとの距離を縮める」と映し出された。
追いかけて、捕まえるパターンだという事で、ターゲットを馬車で追いかける事にした。
この馬車・・・・馬車の操作が難しい! 基本的に罪のない人々を轢き殺しながら疾走しなければ、まともに走れないシステムになっているのだ!
だが、ターゲットの敵は、ありえないぐらい流暢に馬車を運転し、角もスムーズに曲がり、障害物も綺麗に避けながら全力疾走していくのだ。
止まらない。
距離も縮まらない。
ターゲットの馬車を捕まえて引きずり降ろしても、素早く潜り抜けて、新しい馬車に「ホイ」と乗って、馬の手綱を持った瞬間猛スピードで逃げてしまうのである。
何度も、この繰り返し。
気が付けば、30分以上、マウスキー達は、このターゲットと共にイギリスの街という街を鬼ごっこで駆けずり回っていたのである。
ない。
これは、もう無理だ──。
目の前が暗くなったのか、ゲームを終了して画面が暗くなったのか・・・とうとう、姉マウスキーとマウスキーは、憧れていた「アサシン・クリード」の全クリを断念した。
──多分、二度と再び戻ってくる事はないだろう。
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