「いいですよ」と、hatao先生は答えてくれたが、驚くべき事に、日程が見事に合わなかったのである。
マウスキーも、姉マウスキーも、hatao先生も、当然年末は忙しい時期なので空いていない。
残念ながら、何かまた困ったり分からない事があったら、連絡フォームからレッスンを申し込む事にしようという事になり、とうとう帰宅する事になった。
「お世話になりました、練習を頑張ります」と、誠心誠意の感謝の意をhatao先生に伝えると、やっとの事で修行を終えて下山した。
とは言っても、歩いたのは先生に教えてもらったバス停の場所までである。
上り坂がキツいという事は、下り坂もキツい。
つま先が痛い。
その後は、バス停に乗り、駅に着いたら電車に乗り、タクシーであの何もないバス停まで送ってもらった。
その間の記憶が殆どないほど疲労していた。
しかし、誤解がないように言わせてもらうと、一日集中レッスンは大変身になるし、地獄のようにハードだと連呼していたが、個人差を伴う事だとは思う。
マウスキー姉妹のように基本的に集中力が散漫な人間にとって、一日集中型がかなりキツかった、それだけの事だ。
もちろん楽しかったし、新しい事を覚えるというのは面白い事である。
きっと上達もするはずなので、疲れ切ったけれども今でも一日集中レッスンを耐え抜いて良かったと思っている。
ただ、問題が今残っているとするならば、習った内容があまりにも膨大なものを凝縮して習ったので、数年経った今でも、再び先生に習うような疑問を見つける事も出来ず、習った全ての技術を昇華出来ずにいる。
そして、何よりもケルト音楽は好きでも、輪の中に入ってセッションするのは、人混みが嫌いなマウスキーにとっては憧れるが、実践したいと思わないものである事。
向き不向きは絶対にある。
結局、現在は装飾音とアイリッシュ奏法を混ぜこぜで笛を演奏する事を楽しんでいて、趣味の範疇におさまってしまった為、本格的にアイルランド音楽を極める気が全くない。
そして、「色んな演奏を聴くのが上達の一歩」という言葉の通り、手当り次第にCDを聴いて、地味に新しい曲を覚えて演奏する事が出来るようにもなったので、一日集中レッスンはとても大きな存在となった。
hatao先生には、一日という貴重な時間を削り、丁寧に教えていただいた事を深く感謝している。
追記
そういえば、hatao先生は我々マウスキー姉妹が行くまで、老人の姉妹が訪問すると思っていたらしい。
想像していたよりも若い姉妹で驚いたそうな。
先生があまりにも高齢の女性慣れしているせいか、マウスキー姉妹がメールで送った文章のせいか、それは未だに定かではない。
ちなみに、以下がレッスンの前に送ったメール分である。
「おはようございます!
10月5日の自宅レッスンを申し込んでいました、マウスキーです。
当日ですが、順調にいけば、 先生のお宅には11時頃にお伺い出来るかと思います。
テキストは『ティン・ホイッスルを吹こう』を最後まで目を通して、『地峡の音色』はカットやタップの練習をしているところです。
技術に躓きつつ、自分のピッチの悪さに驚愕している次第です。
姉妹ともども、どうぞよろしくお願いします。」
今見直した。
「地球の音色」を「地峡の音色」と誤字があった。
今更だが穴があったら入りたい。
おしまい。
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