2017年4月18日火曜日

韓国旅行記 - その2「ハイテンションすぎるJTBの女の人」

さて、今日は韓国旅行記の続きを書こうかと思う。

空港を出た我ら4人は、迎えに来てくれていたJTBの女の人に迎えてもらった。

迎えに来てくれたのは、イタリア旅行の時とは違って日本人ではなく、現地の韓国人の女性で、とても元気でお喋りな人だった。

かなりテンションが低く、ノリの悪い4人組だったので、このJTBの人のハイテンションな説明ぶりには、全員揃ってドン引いてしまっていた。

そんな潮が引くように急激に気持ちが下がっていっている我々4人を物ともせず、JTBの人は、声高にハイテンションに喋って、喋って、喋り倒し続けた。

もはや、話の間に口を挟む術がないほどである。

時々、運転手のおじさんとも喋るので、韓国語で喋ったかと思えば、日本語で我ら4人に向かって再び喋り始めるのだ。

冷血動物のように反応が薄く、テンションの低い我ら4人は、ぼーっと説明を聞いていたのだが、結局のところ、何を彼女が一生懸命に説明していたのか、完全に覚えていなかった。

どうしていいかも分からなかったので、そのまま黙って「はー、そうなんっスか。なるほど」と、言いながらぼんやりと聞いていた我々に、突然にJTBの女の人が「何か、質問はありますか?」と、切り出してきたのである。

突然に質問を問われた我らは動揺を隠しえなかったが、とりあえず、色々と各々が質問をしてみる事にした。

まず、最初に、美味しいお店はありますか?──と、いうこと。

JTBの女の事は、元気良く「ありますよー! これです! JTBのサービス券で行ける、日本人にも人気のお店です!」と叫びながら、チラシみたいなのを配ってくれた。

そうまで薦めてくれるならば、行ってみるしかないだろう、という事で、我々は彼女の推薦に従う事にした。

それから、「韓国では結婚式ってどんな感じなんですか?」と、いう質問。
観光には全く関係のない質問を、一体4人の中の誰が聞いたのかは知らないが、JTBの女の人は丁寧に答えてくれた。

韓国では、大体人前式です、という事であった。

そして、次には、「何故、ソウルの建物は、屋上が緑なんですか?」と、いう質問。

再び、観光に完全に関係のない質問だったので、さすがにJTBの女の人も、「本当に? さぁ、なんででしょうね。緑そんなに多かったですか?」と、どうでも良さそうに答えてくれた。

他には、ビールのアルコール度数は大体11%ぐらいですよ、という話なども聞いた。

そして、何よりも、マウスキー達は焼肉屋に行き、マッコリを飲みたいのだ、という話をJTBの女の人に話した。
そのため、「マッコリのアルコール度数が平均でどのくらいあるのか、教えてください」という事も聞いた。

その途端の事である。

今まで元気溌剌だったJTBの女の人の顔は一瞬で曇り、「は? マッコリ?」と、不可思議そうに話しはじめた。

「マッコリって、どぶろくみたいなものですけど?」と、逆に我々4人に問いかけもした。
「飲んだら二日酔いがひどいですよ。アルコール度数は8%ぐらいですけど」と、完全に冷え切った表情で教えてくれた。

挙げ句の果てには、「飲む必要ありますか?」と、最後に付け足して聞いてきたのである。

「いや、飲みたいですけど?」と、我ら4人は答えた。

マッコリに憧れを持っている4人を冷めきった目で見ると、JTBの女の人は、「まぁ、そんなに飲みたいなら、飲んでみたらいいですよ」と、完全に見放したかのように言い放ったのである。

全力でマッコリを否定するJTBの女の人。

彼女のお陰で、我ら4人が不安に叩き落された事は言うまでもない。

あれほど、焼き肉屋でマッコリを飲むという事を楽しみにしていたのに、何故だか無意味に恥ずかしいような気持ちにさせられてしまったかのようだった。

──JTBには、こんな感じの女の人しかいないのだろうか──。

とりあえず、ただでさえテンションの低かった我ら4人は、完全に地にのめり込むほどに低テンションになり、ホテルに到着するまでの間、ずっと寝てしまったのである。

そう、4人揃って眠りこけていたので、一体その道のりの間は何一つとして覚えていない。

とりあえず、目が覚めた時には、目的地に到着していた。

到着したホテルは、ロッテワールドホテルであった。

つづく。

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