2017年4月8日土曜日

積志リコーダーカルテットとともに・その2~「蟹の店までの道のり」

実はマウスキーは、一人で積志リコーダーカルテット様に最初に「もう少し待ってください」と、時間を伝えに行ったのだが、殆ど人見知りによる緊張からなのか、何を話していたのか覚えていない・・・。

記憶に残っているのは、曽根さんが「蟹のお店ってどこらへんにあるの?」と聞いてきたあたりの会話だ。

マウスキーは、その当時google mapを上手に使えなかったどころか、免許を取って間もない頃だったので「調べても分からないんですよ」と、神妙に答えたと思う。

今思えば、積志リコーダーカルテットの方々を車に乗せて、蟹の店まで行かなければならない任務を持っていたにも関わらず、恥ずかしげもなく堂々と「分からないんです」などと言っていたのだと思うと、相当恥ずかしくなる。

しかし、その時は知らない人と会話をしているだけで精一杯なので、恥ずかしいなどという事はミジンコたりとも考えてはいなかった。

さて、いよいよ時間になり、Tomokoさんもやって来たので、車で移動する組を分ける事になった。

Tomokoさんの車には、ソプラノの徳永さんと、ベースの曽根さんが乗る事になった。

そして、マウスキーの車には、アルトの内海さんと、テナーの斎藤さんが乗る事になった。

気の毒な事に、マウスキーの車に乗る方は、外れクジだったのである。

ちなみに、助手席にはAさんが乗ってくれる事になっていたので、道案内なりとはしてもらえるはずだと信じていた。

ところが、Aさんも店の場所を知らないという事が発覚。

積志リコーダーカルテットのお二方を後部座席に乗っていただきながらも、店を知らず、google mapも使えず、車にはナビもない、絶体絶命のピンチとなった。

「Tomokoさんの車についていけば、大丈夫ですよ」

そう言った、数分後である。

Tomokoさんの車を見失ったどころか、違う車を彼女の車だと思って、一生懸命について行っていた事が判明。

完全に謎の入り組んだ民家に突入。

「どこだここ!」

叫んだものの、Aさんすら分からない場所に来ていた事が判明。

こうなったら、来た道を戻るしかない!──しかし、来た道すら分からない!

人目も気にせずにパニックになるマウスキーの横で、Aさんが一生懸命に後部座席の斎藤さんと内海さんに、「すみません」と謝ってくれていた。

もちろん、マウスキーも平に謝りながらパニックになっていたのだが、周辺は暗くなっていたし、完全に勘で突き進むしか残された道がないように感じた。

そんな究極な時である。

「そこを右に曲がってください!」──と、天のお告げのような声が後部座席から響いた。

その声の主こそ、内海さん、その人であった。

なんと、スマホでgoogle mapを検索し、今のいる場所をGPS機能で探知し、道案内をしてくれたのである。

粗相がないようにしようと努力をしていたにも関わらず、まさかの、他県から来て下さったゲストの内海さんに、蟹の店までの道案内をしてもらう事になるとは・・・・

そのまま道案内をしてもらっていたマウスキーなのだが、道なりで「ピン」とくる道は一つもなかったため、店に到着するまで、内海さんにずっと道案内をしてもらったのである。

申し訳ないほど迷惑をかけたのだが、内海さんも斎藤さんも迷惑そうな様子を一欠けらも見せず、「大丈夫ですよ」と言ってくださったのだ!

素晴らしい演奏をする人は、人間レベルもこれほどに高いのか・・・・再々、感動し、両手を合わせて拝みたくなる気持ちになった。

そして、結局のところ、迷子になっていた時間が、かなりの時間ロスになっていたため、蟹の店についたのは我々が最後で、もはや全員が席に揃っていたらしい。

もちろんの事だが、たのしい笛の会のメンバーには、これでもかとマウスキーは叱られ、穴があったら入りたいという空想にしばらく耽る羽目となった。

しかし、この時の事がきっかけで、マウスキーはgoogle mapを死ぬほどつつき倒し、今では何かと「google mapがあるから、どんな場所でも行けますよ」と言えるほどに大成したのである。

とりあえず、無事に蟹の店にも到着する事が出来たので、積志リコーダーカルテットと、鳥取バロックアンサンブルと、たのしい笛の会の親睦会がようやく始まった。


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