「積志リコーダーカルテットとともに」シリーズを書きながら、自らの散々な失態を振り返り、ちょっと気分が落ち込んだので、今日は気分転換に違う話をする事にした。
今日は、先日姉マウスキーと思い出した事を書く事にした。
それは、居間の大掃除をしていた時の事である。
部屋には、数多くのDVDが散乱していたので、マウスキー達はせっせと片づけていた。
その中に、当時母マウスキーが気に入っていた、「ソドンヨ」という韓国ドラマのDVDがあったので、そちらをかき集めて、埃をふき取り、綺麗に第一話からまとめようとしていた、その時である。
姉マウスキーが、何かの違和感を感じて叫んだ。
「これ、ソドンヨじゃないで。ソヨンドって書いてある!」
何だと!?
確かに、DVDには、しっかりと母マウスキーの直筆で、大きく堂々と「ソヨンド」と、書いてあった。
「きっと、ソドンヨを間違えてソヨンドだと記憶してしまったんだな・・・」と、マウスキー達は思い、そっとしておいてあげる事にした。
そして、数枚片づけていくと、更なる驚愕が待ち受けていた。
なんと、今まで「ソヨンド」と書いていたDVDに、突如「ソンヨド」というタイトルが現れたのだ。
あまりにも吃驚した姉マウスキーとマウスキーは、もう一度それまでのDVDを確認し、「ソヨンド」から「ソンヨド」に変化しているのを確認した。
これは、どういう事なのだろうか?・・・もしかすると、途中で、「ソヨンドじゃなくて、ソンヨドだった」と思い直して、書き改めはじめたのかもしれない。
それに、何枚か確認したのだが、それからはずっとソンヨドで書いてあるようだ。
マウスキー達は苦笑しながら、DVDの埃をふき取り、丁寧に重ねていった。
ところがである。
どうやら、ソンヨドの時代は、ソヨンドほどは長く続かなかった。
なんと、再び新しく「ソヨドン」というタイトルが現れたのだ!
ソヨドンだと!?
まるで、恐竜のプテラノドンやイグアノドンみたいな仲間が飛び出してきてしまったようである。
姉マウスキーとマウスキーは、その目まぐるしく変化するタイトルを見て、やっと悟ったのである。
「母マウスキーは、頭文字が『ソ』で始まるという事以外はうろ覚えだったので、全てのパターンを、タイトルに書くつもりなのだろう」──と。
つまり、最後にやっと真の答えである「ソドンヨ」にたどり着くはずである。
マウスキーと姉マウスキーは、DVDを一枚一枚積み重ねていきながら、ソドヨンの代が終わるの待った。
待って、待ち続けた。
そして、最後の一枚を積み重ね終わった・・・・。
何だと!?
そう、ついに、「ソヨドン」でタイトルは終わったのだ。
つまり、こういう事だ。
ソヨンド ⇒ ソンヨド ⇒ ソヨドン ⇒ ソドンヨ(正解!)
何故、あともう一歩頑張って、ソドンヨという真の答えを導き出さなかったのだろう。
「ヨ」と、「ン」と、「ド」の三文字を入れ替えて出来るパターンは、どのみち四つしかないのだ。
まさか、ソヨドンで納得したのではあるまいか・・・。
とにかく、マウスキー家にある「ソドンヨ」の録画DVDには、何一つとして正しいタイトルが書かれていないものが残されたという事になるのである。
ところが、何よりも不思議なのは、母マウスキーがある日「ソドンヨを見ていた時があった」と思い返した事だ。
思い出す時は、何故かちゃんと「ソドンヨ」だと認識しているのである。
そんな、謎の母マウスキーの言葉のパズルにより、完全に姉マウスキーとマウスキーは掃除を忘れるほどに翻弄されてしまったという、苦い思い出だ。
そして、今では見かける事は少なくなったのだが、「ソドンヨ」についての事を聞いたり、見かけたりした時、どうしても脳裏には「ソヨドン」と、「ソンヨド」と、「ソヨンド」という謎の三人がよぎってしまうのであった。
2017年4月9日日曜日
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