2017年4月23日日曜日

韓国旅行記 - その6「激辛のトッポッキを食べた結果・・・」

釣り銭騒動を終え、やっとの事で明洞に到着した我々一行は、とりあえず買い物をパパッとする事にした。

ソウルの街は、都会だった。

ただ、不思議と、やっぱり日本人であるという事は悟られるようである。

一体、どのあたりなのか分からないのだが、化粧の仕方か、ぬるま湯に浸かった顔をしているか、そんなところで判断するのであろうか?

そのぐらい、街を歩いていると、お店の人たちが日本語で話しかけて呼び込もうとしてきたのだ。

そんな人たちを巧みに交わし続けていた我ら四人だったが、とうとう姉マウスキーが罠にはまってしまったのだった。

どうやら、化粧品のお店の前に立っていた女の人に、試供品を差し出されたので、受け取ってしまったのである。

そして、受け取った後はそのまま立ち去ろうとする。

それが日本でもよく見かける姿だし、そういうものだと思っても仕方がない──日本人ならば。
そう、ここは日本ではない、韓国である。

試供品を受け取ったまま、その場を立ち去ろうとした姉マウスキーは、お店の前に立っていた女の人に腕を素早く掴まれ、「試供品を受け取ったなら、店の中を見て行って」と、強引に言われたのだ。

例に漏れず気の弱い日本人四人組の我々は、言われた通りに店の中に入った。

別に試供品を受け取ったわけでもない、Tさんと、マウスキーと、marikyoさんまでもが道連れで店頭にぞろぞろと入って行ったのだから、正に、ザ・日本人な光景だったに違いない。

とりあえず、店の中をうろうろしてまわり、何も買うものなどない、と、思っていたのだが、結局のところ、「これは良さそうだ」「便利そう」「使いやすそう」「安いし、いいのではないか」などと思い、その店で何らかのアイテムをゲットした我ら四人であった。

最早、店の人の思うツボのツボだったに違いない──。

悔しいが、そこの店で購入したアイテムは、日本に帰国後も愛用してしまい、もっと購入しておけば良かったと思うほど、使い勝手のいいものだった。

そんなカルチャーショックと散財をした後、とうとうお目当てのトッポッキと対面する事が出来たのである。

ジャーン、こちらがお目当てだったトッポッキである!

甘辛いとは聞いていたので、想像していた味は、醤油砂糖のような、そんな感じの味だった。

しかし、一口食べて見て分かった。

それは、人生の中で、一度も経験した事のない辛さだという事を──。

食べれば、食べるほどに、口内は炎症を起こしたのではないかというほど、痛みと共にに熱を帯びてくるのである。

これ以上食べたら、口内は酷い事になるのではないか・・・そう思っているのに、何故か不思議と食べる手が止まらないのだ。

そんな、自制心すらも奪ってしまう、不思議なトッポッキの魅力に取りつかれたマウスキーは、人見知りの枠を超えて、思わず「マシッソヨ!(おいしい)」と、屋台のおばさんに向かって叫んでいた。

もちろん、マウスキーだけではない。

姉マウスキーも、marikyoさんも、Tさんも、「マシッソヨ!」と、トッポッキを食べながら、屋台のおばさんに精一杯伝えていたのだ。

屋台のおばさんは我々に笑顔で振り向くと、「ありがとー」と言いながら、おでんのスープをサービスで我々にくれたのである。

嬉しいが──正気なのか?

激辛のトッポッキを食べ、すでに口内は炎上状態なのに、湯気を立てている熱い飲み物を飲めると言うのか?

しかし、貰ったものは、飲むしかない。

そして、飲んだ結果、予想した通りに口内は大炎上になった。
しかし、このスープも美味しいとくる。
トッポッキを食べる手も止まらない。

そして、全てを完食した時、マウスキーの口内の炎上は収まり、辛党の人間に生まれ変わってしまっていたのである。

これぞ、トッポッキの魔力。

辛党になりたい人は、トッポッキを食べてみる事をお勧めする(もちろん、辛党に生まれ変わらなかったとしても、マウスキーは何の責任も取らないが)。

ちなみに、屋台のおばさんは、我々が「マシッソヨ」と散々叫んでいた為か、突然に売り文句で「日本人も大好きトッポッキー」と言い出していた。

市内の様子。

とりあえず美味しい屋台料理を食べた我々は、次は明洞にあるロッテ免税店に行き、お土産の類を購入する予定であった。

そんな向かっている最中の事である。

我々四人のところに、謎の取材陣がやって来て、「取材させてください」と言ってきたのだ。

その時、自然と二派に別れた。

マウスキーとTさんは、何となくスーッと後ろに下がり、取材陣にそのまま絡まれる事はなかった。

ところが、姉マウスキーとmarikyoさんは、何となくそのまま取材陣に捕まり、謎の取材を受けたそうだ。

マウスキーとTさんは、そんな二人の様子を遠くから眺めて、「何の取材を受けてるんだろ」と話し合いをしていた。

戻ってきた二人に、何の取材だったのか尋ねたのだが、よく分からなかったが、観光についての質問をいくつかされたそうである。

そんな謎の取材も終わり、やっとの事でロッテ免税店についた我ら四人は、再び二組で別れる事なった。

姉マウスキーはTさんと、マウスキーはmarikyoさんと組んでお土産を買う事にした。

まぁ、あとはお土産を購入するだけなので、大した問題もないであろう・・・そう思っていた。

だが、海外旅行で「問題なし」という言葉は存在しなかったのである。

つづく。

0 件のコメント:

コメントを投稿