缶ビールを買って飲もうと思ったのだ。
ロッテ免税店での疲労を忘れた我々は、意気揚々とコンビニへと順調に向かっていた、その道中の事である。
路上の隅っこに、薄暗い中でおじさんがウサギを売っていたのだ。
思わず、マウスキーとmarikyoさんは何度見もしてその様子を見たのだが、間違いなく、売られていたのはウサギであった。
ペットショップの露店と思えるほど可愛らしい様子もなく、22時近くだったので、完全にウサギを売っている事自体がおかしいのだが・・・。
謎のウサギ売り。 |
ソウルでは、ウサギをこんな風に社会の裏で飼わなければ手に入らないほど大人気なのだろうか?・・・
このおじさんのお陰で、マウスキーとmarikyoさんの頭には、完全に「何故ウサギをこんな時間に露店販売していたのであろうか?」という事でいっぱいになり、コンビニに行くまでは大体その話をしてしまったほどだ。
二人で交わした議論の末、結局未だに解明されていない謎である。
そんな不思議な物を見てしまった後、コンビニの灯りを見るというのは、何とも安心出来るものだ。
早速我々はコンビニに入ると、お目当ての缶ビールを手に入れた。
marikyoさんは、缶コーヒーも買っていたと思う。
そして、おつまみは、イカのコチュジャンのタレがついているおつまみにした。
レジに行き、マウスキーは特に問題もなく会計を済ませる事が出来た。
ところがである。
marikyoさんが、再びレジの女の子で会計の事で揉めていたのだ。
マウスキーとmarikyoさんは英語と韓国語は喋れない。相手の女の子も、大体そんな感じだった。
何を言おうとしているのか分からず、中途半端な彼女のジェスチャーは、余計にmarikyoさんを混乱させるだけであった。
完全に煮詰まった時、女の子は走って行き、marikyoさんが買おうとしていた缶コーヒーと同じものを一つ手に取って戻ってきた。
もはや、言葉でコミュニケーションをしても無駄だと、彼女は悟ったのである。
そして、ようやく彼女は会計を始めた。
そしてやっと気が付いた事、それは・・・ここのコンビニでは、缶コーヒーを2つ好きなのを選んで買うと、値段が一つ分になるというお得なサービスがあったのである!
彼女はそれを伝えようと、何分もかけて頑張ってくれたのだ。
違う種類だと好みが分からないので、marikyoさんが選んだ銘柄のコーヒーを持ってきてくれたのも、彼女の心遣いだったのだろう・・・。
marikyoさんは、日本訛りの韓国語で「ありがとうございました」と再々彼女にお礼をして、コンビニを出た。
なんていい人なんだ・・・。
マウスキーとmarikyoさんは、身も知らないコンビニ店員の女の子を、ホテルに戻るまで賛辞して帰った。
彼女のお陰で、消化不良を起こしそうなぐらい謎なウサギ露店のおじさんの事は忘れてしまったと言っても過言ではない。
缶ビールも手に入れる事が出来たマウスキーとmarikyoさんは、あとはホテルでビールを飲みながらゴロゴロするしか、どうやらする事がなかった。
読んでも分からない新聞を読み疲れ、疲労で居眠りをするマウスキー。 |
読んでも分からない韓国の新聞を眺めるmarikyoさん。 |
ビールを飲みながらテレビをつけると、韓国語で日本のアニメを放映していた。
日本のアニメなんだろうな、という事までは分かったのだが、マウスキーとmarikyoさんには、それが何なのか分からなかった。
他にも、アメリカのアニメとかもしていた。
言葉が分からないけれど、ぼーと見ながらストーリーの予測をし、一日はとうとう終わる事となった。
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