2017年3月17日金曜日

イタリア旅行記-その23「タルタルーガの考察編」

フィレンツェからローマに帰った我々3人は、早速身支度を整え、ホテル「キング」の近くにある劇場へと出かけた。

それは、先日も買って楽しみにしていた、ミュージカル「タルタルーガ」を観るためである。

よく分からないが、現地の人の歌声が聴けるのだから、それだけでも楽しみだ。

到着して思った事。

さすがに、日本人の姿は我ら3人以外にはなかった事。

上から目線的に、現地人たちが「分からないだろ? どうせ」と、嫌味な感じで視線を投げかけていた事も癪に障る印象であった。

さぁ、果たして、奴らを見返してやれるほど、「タルタルーガ」を理解する事が出来るのかどうか。

Tomokoさん撮影。
舞台が始まる前の場内。
もちろん、撮影禁止である。

大胆不敵な撮影に挑んだTomokoさんを横目にし、ずいぶんと肝を冷やしたマウスキーは、それだけでも残りの体力を消費してしまったような気がした。

もう、これ以上は体力を消費する事は出来ない。

ミュージカルをこれから観劇して、意味が分からない言葉を何とか理解しながらドラマを見ていかなければならないのだから。

結果は──はい、分かりませんでした!

タルタルーガとあるせいで、一体どこらへんが「亀」なんだろう、と、ずっと気になりながら観ていたのだ。

それとも、コツコツやる人が一番得する、そんな比喩で亀なんだろうか・・・途中で亀が問題を巻き起こす鍵として出てくるんだろうか・・・と、亀の呪縛から完全に解き放たれずに2時間近く観劇していたのである。

結局、どの辺りが亀なのか分からなかったが、なんと、最後の最期で「亀」が出てきたのである。

女の人が「こんなところに」的な事を言いながら亀を拾い上げるのだ。

それだけ?

亀、それだけの出番ですか?

完全に亀によって翻弄されるミュージカルだった。

しかし、一応は予測的にざっくりとストーリーを追ってみてはいた。

主人公の女の人は、夫と二人暮らしで、女の人は子供が欲しいが、夫は子供なんかまだいらない、と思っている、という感じだったと思う。

それで、多分、口論になったんだろう。

そんな時に、女の人の家に色んな知人とか、仕事の人とかがバタバタとやって来て、歌ったり踊ったりする。

よくは分からないのだが、もしかすると、女の人はもはやお腹に子供がいたのかもしれない。

で、最後は夫が考えなおして、「子供オッケー」みたいなノリになった時、実は双子でした、というオチだったんじゃないかと予測している。

その時だ。

亀が出てきたのだ。

日本人だから分からないのだが、イタリアでは亀って子孫繁栄とかの象徴なんだろうか?

全く分からない。

言える事は、亀がどういう役割だったか分からなかったせいで、この劇はミステリアスに包まれた作品として、マウスキー達の記憶に刻み付けられてしまったのである──。

だが、歌は上手かった。さすがです。

でも、やっぱりミュージカルはストーリーをある程度知ってから観たい!

いや、でも、本当にいい経験をしました。

舞台の色合いも、とてもポップな感じで良かったです。

ただ、亀が・・・・という感じだ。

さて、充実した観劇の時間を終えた後、我々3人はやっとの事で大人しくホテル「キング」に戻り、就寝準備をした。

信じられない事だが、もう観光出来る日は1日しかないのだ。

最後の1日に、再び強行スケジュールをこれでもかと詰め込み、何一つ未練を残さないよう、我らは明日に備えた。

つづく。

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