2017年3月8日水曜日

イタリア旅行記-その13「美術館前のレストランの食事編」

お昼ご飯を食べるために選んだ店は、いかにも観光客狙いのレストランにした。

それというのも、ヴァチカン美術館の真ん前にあったのだ。

我々はお腹がペコペコだったので、もう近くの店でいいという気持ちで、席を確保した。

食事を注文している時、ウェイターのイタリア人男性がやって来て、「日本人?」と聞いてきた。

「その通り」と、Tomokoさんが答えると、このイタリア人男性は「東京から? 京都から?」と、どこからやって来たのか聞いてきた。

Tomokoさんは、声高に「とりとり県からです」と答えた。

さぁ、どうする?

日本国民ですら、とりとり県という存在を知らない奴らがいるぐらいだ。

実際、そのイタリア人男性は、とりとり県の事を何一つ知らなかったので、笑顔で首をかしげるとその場を立ち去ってしまった。

これが、とりとり県民の無駄に高いプライドである。

よくもまぁ、プライド高き生粋のとりとり県民を前に、東京と京都という名前を出せたものだ。

他国の人には、しりとりの要領でセットで覚えやすいのかもしれない。

さて、たいして必要のない自尊心を小さく傷つけられた我々は、Tomokoさんに食事のオーダーをしてもらった。

そして、空腹の我々の前に登場した食事が、こちらである。

オムレツ。
野菜がたっぷり。
確か、美味しかったと思う。

パスタ。
薄味で、日本人でも好んで食べられそうなものだった。

衝撃的なほどに薄い牛肉と、たっぷり野菜。

特に、この牛肉はTomokoさんの不評を買った。

野菜の盛り付けと、肉の質量の割合が、どうも彼女の合点にいかなかったようである。

味が美味しかっただけに、それは残念であったようだ。

今でもよく分からないのだが、果たしてこの薄っぺらい牛肉は、現地の人の料理で、牛肉をわざと薄くスライスして食べるのか、ただのケチりなのか、そこが謎のままだ。

そして、最後に出てきた謎のデザート。

まるごとオレンジ。

オレンジなのに、剥いたら真っ赤。

当然、警戒心の強いマウスキーは、Tomokoさんと姉マウスキーが試食して、どうやら普通に美味しいオレンジだと確証を得てから食べた。

美味しいのだが、剥くのに物凄い気合と指力がいる、壮絶なデザートであった。

ヴァチカン美術館前のレストランという事だけあり、お値段も割高だったのだが、食事も美味しく、座ってゆっくりも出来たという事で幸せな心地になった。

これで、コロッセオと、フォロ・ロマーノを制覇出来るだろう・・・。

満腹になった我らは、2つの巨大な遺跡へと向かう事にした。

つづく。

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