どのぐらい歩いただろうか・・・実のところ、記憶が怪しいほどである。
地図を見ながら歩くも、ナヴォーナ広場らしきものは、どこにもない。
民家の庭先みたいなところに出てみたり、同じところへ再び出てきたり、ローマの街はほぼ迷路同然であった。
おかしい・・・最初は道順正しく、自信を持って歩いていたはずなのに、どこから道が分からなくなったのであろうか・・・
我々3人は、迷子同然どころか、完全に迷子となっていた。
そして、迷子の最中に細道から抜けた先に、何だか広い空間がやっと開けた。
そして、ガイドブックや地図を見ながら、「ここがナヴォーナ広場じゃないか?」という気持ちになった。
何だか思ったような感動がない到着だったが、中央にある噴水を見て、ナヴォーナ広場に間違いがないという事を確信する事が出来た。
間違いない! ベルニーニ作「4大河の噴水」だ! |
言いようもない感動と安堵感に包まれていたマウスキーだが、実はこの時、Tomokoさんに地味な危機が迫っていたのに、全く気が付かなかった。
実は、ガイドブックなどで読んでいた時に、ローマにいるミサンガ売りについての忠告を目にしていた事がある。
何でも、勝手に観光客の腕にミサンガを取り付けてきて、「〇ユーロです」と、ぼったくる不埒な輩がいるのだそうだ。
そう、正にTomokoさんはミサンガ売りにミサンガを取り付けられそうになっており、ギリギリセーフのところで回避してたのだそうだ。
恐るべし、ミサンガ売り!
ちなみに、マウスキー姉妹は見るからに貧相な格好をしていたためか、ミサンガ売りにも見放されていたようだ。
安堵感でボーッとしていたにも関わらず、そのような危険に遭わなかったのである。
さて、ナヴォーナ広場でミサンガ売りの男に出くわしたりと、イタリアらしい土産話も作れた我ら三人は、次なる目的地、「パンテオン」を目指す事となった。
とにかく、この時すでに夕刻だったが、我ら三人には行くしかなかった。
ところが、迷子を経てナヴォーナ広場へたどり着いた我々は、既に体力の疲労ラインを越えていたらしい。
この頃から記憶があやふやとなり、何だか、どんな風にパンテオンまでたどり着けたのか、ハッキリと分からなかった。
それに、何という欲深さであろうと呆れるが、道すがらの教会に寄って、見ておけるものは見ておこうと詰め込みすぎていた。
その結果が、これである。
全く記憶にない教会。 どこだここ? |
今も思い出す事が出来ない、この教会。
一体、どこだったんでしょう?──謎は深まるばかりだ。
そして、何がきっかけで、この教会に入る気になったのか、それもよく思い出せない。
そんな不思議な空白の時間を経て、我々はやっとの事で、憧れのパンテオンに到着した!
やっとの到着に感動を隠し切れない我ら三人。
そして、その巨大さにも圧倒されつつ、パンテオンに近づき、愕然となった。
わずかに到着が遅かったため、閉館していたのである。
嘘だろ・・・・・。
どう考えても、迷子になっていた時間や、立ち入る必要があったのか分からない教会に立ち寄ったのが時間ロスとなっていたに違いない。
だが、無理矢理中に入る事も出来ず、その巨大なパンテオンの外観をウロウロと堪能する事で、満足せざるを得なかった。
そして、これを堪能した我ら三人は、ようやく、この場所を折り返し地点として、ホテル「キング」へ戻る事にした。
だが、その前に・・・・・
ホテル「キング」のほんのすぐ近くに、スペイン広場があるはずなので、そちらも観光しつつ、半日ツアーで貰っていたジェラードの引き換券を使おう、と、この期に及んで欲深い計画を立てたのであった。
つづく。
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