2017年3月24日金曜日

イタリア旅行記-その30「ゼッフィレッリ演出のトスカ編」

ホテルで鋭気を養った我ら3人は、とうとう「トスカ」を観に行った。


念願のトスカ!
まさか、本場で観る事が出来るとは!

しかも、ゼッフィレッリ監督の演出で見る事が出来るとは・・・
もう死んでも悔いはない!

我ら3人がこの時、如何に感激していたかという事が、写真でもくみ取る事が出来る。

そう、劇場内に入る前に、とにかく看板を撮影していたのだ。


これも看板。

この日のトスカ役の歌手。


この日のカヴァラドッシ役の歌手。

ちゃんと劇場の名前が分かる写真も撮影している。


劇場前、かなり賑わっている。

この時は、ここのオペラ座で「トスカ」を観るという事に、まだ実感が湧いていなかった。

しかし、劇場内に入るにつれ、その実感は次第に湧いていった。

劇場内に入った時のロビー。

とりあえずは、自分たちの席を確認するため、席の確保をする事にした。

折角のボックス席である。

自分たちの席で間違いないと確信したら、とりあえず写真を撮る。

ここが我々の席だ!!

果たして、ボックス席からの眺めはどうだったか?

文句なし。

この旅行で、一番に「得した!」と思えた瞬間だ。

もはや、VIP席のような眺めのボックス席。
100ユーロで手に入れた栄光だ!

オペラ座の天井画。

ボックス席には鏡があった。
そこで記念撮影をするTomokoさん。

そんな風に記念撮影で忙しくしている間に、あっと言う間に開演の時間になった。

暗くなる瞬間。

舞台は、言葉にならないほど素晴らしすぎた。

今まで観光していた教会、そのものが舞台に現れたのではないかと思うほどリアルな舞台だった。

さすがゼッフィレッリ監督!

あっちも、こっちも絢爛豪華で、本物の大理石が使ってあるのかと思うような大きな彫刻や柱などの舞台道具。

歌手の人も、普通だった。

ザ・これが本場のオペラだ!という大胆な歌い方だったと思う。

何もかもが感動づくしで、1幕が終了。

幕間になったので、我らはボックス席を出て、上の階にあるバーへと向かった。

飲んだものは・・・シャンパンではない。コーヒーである。

ひっそりと隅っこで空のカップを持ち、かっこつけて記念撮影をしてみた。

こちらも、ひっそりと隅っこでかっこつけて記念写真を撮った写真。

だが、よくよく見てみると、マウスキーとTomokoさんの手には空のカップが2つ・・・マウスキーのカップを持ってもらっているのが分かる。

全然かっこ良くない・・・何でかっこつけてるんだろう・・・?

だが、この場にいれば分かるに違いない。

無駄にかっこつけたくなってしまう、その気持ちが──。

さて、コーヒーを飲み、記念撮影も無事に済ませた我ら3人は、ボックス席へと戻る事にした。

第2幕も無事に終わり、感動のあまり、数日間の疲れが一度に吹き飛んだかのようだった。

終演後のカーテンコール。

必死に拍手をしている横で、Tomokoさんが再びカメラを手に取り、カーテンコールを激写し始めた。

こんな場所で写真を撮るなんて、正気の沙汰ではない・・・マウスキーは内心驚愕を覚えた。

それにも関わらず、Tomokoさんは大胆不敵にも、「カーテンコールを縦向きに撮るのは駄目だ。やはり、横向きだ」と、自分で駄目出しをして、再び写真を撮り直した。

こちらが見事なカーテンコール写真。

今となっては、彼女の大胆不敵な行動により、貴重な写真が残っているのだと感謝している。

そして、素晴らしい時間はとうとう終わってしまい、我ら3人は、あの小狭いホテル「キング」に戻る事になった。

ちなみに、終演時間は結構夜遅かった。

帰り道も、暗くて怖さを感じるものであった。

帰り道。

そして、この帰り道を歩いていた時だった。

イタリアに行くと、女性は男性に「チャオ」と必ず声をかけられるという噂を聞いていた。

そう、初めて、遠く離れた、よく見えないけれど、イタリア人の男性らしき人が「チャオ」と言っていたのを聞いた。

これが、我々がローマに来てからの、初チャオである。

むしろ今まで如何に我らが汚い恰好をしていたのかという事を完全に理解した瞬間でもあった。

オペラの素晴らしさと、それなりに綺麗な恰好をしている女性でなければ「チャオ」と言われる事がないという現地事情を知ったり、実り多い夜であった。

それと同時に、とうとう強行観光尽くしだった我ら3人のイタリア旅行が、とうとう終わりを告げたのである。

つづく。

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