ドゥオモに向かう前、我々が向かった場所は、ポン・ヴェッキオ橋であった。
ここから橋へと向かう。 |
とても有名なアリア「私のお父さん」で、父親に「ポンテ・ヴェッキオから飛び降りる」と脅しをかけている、あの歌である。
こちらがポンテ・ヴェッキオ橋。 |
言うまでもない。
高級品がたくさんある店が多く、マウスキー達は指をくわえて見ているしかなかったからだ!
居並ぶ宝石に圧倒される我ら3人。 Tomokoさんは指輪が欲しいと叫んでいた。 |
しかし、ごはん代や店の座席代を惜しむ我々に、ポンテ・ヴェッキオ橋に陳列してあるような高級品が手に届くわけがない。
指輪欲しさに橋から飛び降りようとするTomokoさん。 |
まぁ、完全に指をくわえて見ているしかなかった我らにとって、こんなオペラごっこしかする事がなかったですね。
宝石買い放題を目的とするリッチな方が来る場所、それがポンテ・ヴェッキオ橋でした。
「ジャンニ・スキッキ」に出てくるので、是非見ておきたかったポンテ・ヴェッキオ橋。
しかし、現実は完全にキラキラと輝くものにより、己の貧しさが身に沁み、メンタルが弱ってしまったのであった。
そんな我々に止めをさしたのが、謎のフランス人の女の子だ。
彼女は、多分、フランスの修学旅行生らしく、何かを探しているのか、トイレを探しているのか分からなかったが、何を考えたのか我々3人に、「英語は喋れますか?」と、話しかけてきた。
そして、何を考えていたのか、姉マウスキーは「a little」と、答えた。
その言葉を聞き、「間違えた」と思ったのは遅くはなかった。
フランス人の女の子は、物凄く安心した顔で、これでもかと機関銃のようにフランス語訛りの英語をしゃべりたててきたのである。
はい、完全に聞き取れません。
マウスキーは呆然として様子を見ており、この後どうなったのか記憶にない。
もう、どこかに立ち去ってくれるか、空を飛んで逃げるかしてしまいたい・・・
そんな気持ちにさせてくれた。
そして、どうやらこの女の子は、Tomokoさんが何かを言って、その場から立ち去らしてくれたらしい。
英語が分からないと言ったのか、何かを聞き取って案内してくれたのか、他の人に聞くように促してくれたのか、それは覚えていない。
ただ、マウスキーが我に返った時、彼女は笑顔で何か言いながら立ち去っていた事は覚えている。
「a little」は決して使ってはならない言葉だ、それを教訓にした。
メチャクチャ喋れる人が、謙遜で使う言葉に違いない。
本当にメンタルが持たない場所、それがポンテ・ヴェッキオだった。
景色はでも凄く味わいがあった。 |
絵画の世界のようである。 天気が良ければ、また違った景色となっただろう・・・ |
そんな風に、我らは自分の財布と知識にダメージを受けた後、かなり体力的に疲れてきた頃、ドゥオモへと向かったのである。
そのため、ドゥオモのジョットに登るのは体力的に厳しいのではないか、という話になっていたというわけだ。
つづく。
⇒「その21-残念なドゥオモ編」
⇒「その21-残念なドゥオモ編」
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